「独り言」はよく聞く言葉ですよね。
日常生活で独り言を聞いたり、自分が言っていたりすることはよくあることだと思います。
この記事では、普段からよく触れる「独り言」の定義やメカニズムについてご紹介します。
研究結果についてもお伝えしますので、参考にしてください。
「独り言」とは?その定義を解説
独り言を説明すると次のようになります。
独り言の読み方は【ひとりごと】になります。
あなたも独り言を言っていることが日常の中であるのではないでしょうか。
「独り言」とは何か
「独り言」とは、自分だけの声、つまり他人に向けてではなく自分自身に向けて話すことを指します。
これは、一人でいるときに自分の考えや感情を口に出す行為で、しばしば自己反省や考え整理の手段として用いられます。また、感情の表出手段としても用いられ、喜び、驚き、怒りなどを自分自身に向けて発することもあります。
「独り言」は、自己対話や内省、自己分析といった形で、日々の生活に深く組み込まれています。これらは、自己理解を深め、感情を整理し、問題解決の手助けとなる有用なツールとなります。
独り言のメカニズム
人と会話をするわけでもないのに、どうして声に出して言葉を発するのでしょうか。
ここでは独り言のメカニズムについて解説します。
思考の整理
人の脳は左脳と右脳でその役割が大きく違います。
役割の違い | |
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左脳 | 話す・書くなどの言語や、計算力を担っている。論理的な思考で、道筋をたてて考える。言語では左脳が優位に働く。 |
右脳 | 芸術や創造など、直感的に物事を判断する。情報を知識として認識し、空間認知では右脳が優位に働く。 |
人は物事を考える時、道筋をたてることを担う左脳を使っています。
常に左脳の中では、色々な言葉が飛び交っている状態です。
その飛び交う言葉を口に出すことで、聴覚から情報を整理することができるようになるのです。
独り言は「話す」と「聞く」という行動を一人二役で担うことになります。
そのため自分自身をより客観視することができ、無意識的に考えと感情を整理しやすい状態につなげています。
あなたも考え事をしているとき、思いついたことや閃いたことを、思わず声に出していたという経験があるはずです。
それはあなた自身が自分の考えや感情を整理するためにした行動で、これが「独り言」です。
独り言の研究結果の内容は?
独り言については心理学や言語学の分野から研究されています。
ここでは独り言の研究結果について調べてみました。
集中力の向上
2011年にアメリカのフロリダ大学で行われた独り言に関する研究によると、声を出さないグループと声を出すグループに分かれて問題を解いたところ、声を出すグループの方が問題を解く時間が短くなるという結果が出ています。
これは声を出すことで集中力が増し、早く問題を解くことにつながったと考えられます。
記憶力の補助的効果
2017年に日本の研究チームが行った研究では、何か探し物をするときに探している物を声に出すことで見つけやすくなるという結果が出ています。
これは探している物を声に出すことでイメージしやすくなり、結果的に見つけやすさにつながったと考えられます。
感情のコントロール
独り言を言うことで感情のコントロールがしやすくなるという研究結果もあります。
これは2015年にオランダの研究チームによって研究されました。
不安な時や怒りの感情を声に出すことで、今の自分を感情を客観的に受け入れやすくしコントロールできるようになるのです。
私自身もよく経験していますが、悲しい時や感情が高ぶっている時、自分が思っていることを声に出すことで、少し落ち着くことができます。
普段何気なくつぶやいている独り言ですが、研究対象になるほど様々な影響があるのですね。
まとめ
独り言の定義について調べてまとめました。
- 独り言とは、話し相手がいない状態で声に出して話すこと、またはその言葉
- 独り言は声を出すことで聴覚的に物事をとらえ考えを整理しやすくする
- 独り言は心理学や言語学、神経科学の分野で研究されている
何気なく聞いたり言ったりしている独り言ですが、調べてみると奥が深いです。
独り言はあなた自身を知る上でも、とても効果的な行為なのですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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